【日暮里】「江戸うさぎ」の妖怪いちご大福がカワイイ&美味しいと話題!
「手に取った時に『なにこれー!』と話に花が咲くような商品を目指しております。」
「妖怪★いちご大福」の生みの親であり、「江戸うさぎ」店主の横尾さんは、ニコニコしながらそう語ります。
きゃりーぱみゅぱみゅさんや、ももいろクローバーZの玉井詩織さんなどたくさんの芸能人が絶賛する「妖怪★いちご大福」は、そのひょうきんな表情に誰もが思わずほっこりと笑顔になってしまう可愛い和菓子。2012年に発売が開始されたこの商品は、今や、多い時には一日700個も売れるという、日暮里・谷中界隈の新名物となっています。
日暮里や谷中は寺町でお寺が多い地域。その谷中の墓地からやってきたイチゴ好きな妖怪が、イチゴを食べてしまった!というコンセプトで開発されたのだとか。一つ一つ手作りの商品は、イチゴの大きさや形によって妖怪の表情が微妙に異なります。陳列された商品には、見ているだけで癒されてしまうほどの不思議なパワーがあるのだそうです。
お土産屋の直営店舗として
「妖怪★いちご大福」を販売する「江戸うさぎ」は、観光土産品を主に取り扱う株式会社大藤の直営店/ブランドです。大藤は終戦から間もない昭和29年に創業しました。もともと愛知県で漬物屋を営んでいた創業者の大久保藤吉さんでしたが、家業の倒産を機に東京浅草に移り住む事になったと言います。何をして生活をしたら良いのか…これからの生活に悩んでいた大久保さんは、易者の言葉を受けて「商売をしよう」と思い立ったのだそうです。
大久保さんがまず挑戦したのは、蒸し羊羹の行商。自転車一台に積めるだけ積み込んで、蒸し羊羹を販売したところ、それが飛ぶように売れたのだと言います。その後も、ひらめきと持ち前の根性でたくさんのヒット商品を開発し、浅草仲見世や東京タワーなどで販売。観光用土産というジャンルを築き上げていったのだと言います。創業64周年となる今では、全国47都道府県の観光地で大藤の商品が取り扱われているのだそうです。
そんな大藤唯一の直営店舗が「江戸うさぎ」です。日暮里の本社から徒歩1分程、閑静な住宅地にたたずむ「江戸うさぎ」は、大藤の商品の他、生菓子を企画開発して販売しています。夏にはかき氷も販売され、近くの子供たちにも大人気なのだとか。全国各地の観光土産品を企画販売している一方で、地域に根付いた街の和菓子屋さんとしての顔も併せ持つ大藤。大藤の会社に根付く抜群のアイデア力によって生まれた「妖怪★いちご大福」は、「江戸うさぎ」の看板商品なのです。
美味しさにプラスαの心がけを
「妖怪★いちご大福」開発は一筋縄ではいかなかったと言います。今は美味しいものがどこでも手に入る時代。コンビニでもいちご大福が販売されている中で、美味しさを超えた付加価値をどうやって見出すことができるのか?それを考えながら、横尾さんは大福の餅を粘土のように「あーでもない、こーでもない」と捏ねていたそう。そしてたどり着いたのが、妖怪の原型となる形でした。
ふと見ると、大福が顔のように見えたそうで、思わず黒ゴマを取ってきて目に見立ててみたそう。しかし、それを職人さんに見せても、最初はなかなか作ってくれなかったと言います。長い時間かけて説得を重ね、ようやく完成したのが「妖怪★いちご大福」。今では職人さんにとっても自慢の一品なのだとか。
そんな企画力のある横尾さんは商品企画部所属なのかと思いきや、実は商品管理部の所属。普段は商品の品質管理を主な業務としているそうです。驚く事に、大藤ではどの部署の社員でも日常的に企画開発の提案をするのだと言います。また、商品の企画開発の過程でも、スタッフ同士でアンケート調査したり、率直な感想をもらったりと、会社全体で作り上げていくという社風があるのだそうです。「温故知新」を会社の理念の一つに掲げている大藤では、創業時から変わらず「アイデアを形にすること」に商売の原動力を見出してきたのです。新しい事へのチャンレジ精神を全社員で共有するという意識が社内に根付いているのでしょう。
コラーゲン入り!プルプル食感の「妖怪★いちご大福」
「妖怪★いちご大福」の味は、こしあんとみるく餡の二種類あります。みるく餡には、イチゴと相性の良い練乳が混ぜ込まれているということ。オリジナルのポイントとしては、大福生地にコラーゲンが配合されているということ。美味しく頂きながらお肌にも嬉しい成分が配合されているというのはお得な気分です。せっかくなので、二種類とも頂くことに。
さあ食べるぞと「妖怪★いちご大福」と正面から向き合ってみると、そのとぼけた表情に思わず顔がほころんでしまいました。写真でも店頭でもその顔はたくさん見てきたのですが、やはり食べる直前の癒しパワーは絶大です。この不思議な構造が気になり、妖怪には申し訳ないと思いつつも、まずは半分にカットしてみる事に。断面を見てみると、イチゴが少し上を向いた状態で横向きに入っているのがわかりました。イチゴの先端部分がちょうど妖怪の舌にあたるわけですね。
妖怪の内部構造がわかったところで思い切って一口。大福は伸びがよく、プルンとした食感。こしあんは小豆の香りがしっかりとしていて、程よい甘さです。みるく餡はミルクの甘さと練乳の甘さ、そして餡の甘さという三種類の甘さが重なり合った濃厚な味。イチゴとの相性も抜群でした。「妖怪★いちご大福」に使われているイチゴは、その時期に市場で一番品質が良く新鮮なものが選ばれているのだとか。
メディアやSNSで拡散されてたちまち人気に
「妖怪★いちご大福」はテレビや雑誌などで取り上げられると、その可愛らしさと美味しさから瞬く間に話題になりました。特に石原さとみさんが主演している東京メトロの「Find my Tokyo」キャンペーンでは、フォトジェニックな街、西日暮里のいち押し土産として大きく取り上げられました。芸能人を始め、たくさんのお客さんがツイッターやインスタグラムなどで日々この商品の魅力を綴っています。可愛くて美味しいというコメントだけではなく、中には、「元気がなかった友達が妖怪いちご大福を見て笑顔が戻った!」や「企業の会議で使用し、思わず場が和んだ。」など妖怪パワーが感じられるようなコメントも!?
土産店ならではの発想で、「妖怪★いちご大福」の愛らしい表情をモチーフにした関連グッズも人気です。もともとは店頭の食品サンプルとして作られたロウ製の「食べられない」大福が、なんとお土産品として購入可能なのです。本物の大福と一緒に何度も写真を撮ると、手がベトベトになってしまいますが、ロウ製ならその心配はありません。どこにでも持ち運ぶことができ、思う存分フォトジェニックな妖怪を楽しむ事ができますね。また、フェルト製の「妖怪★いちご大福」ストラップやバッチも人気だそう。こちらはCISEAUX(しぞー)の宮崎菜穂美さんによる手作り品です。
「江戸うさぎ」店舗はJR日暮里駅の東口から徒歩7分程。線路を挟んで反対側にあたる西口からは最近商店街が面白いと老若男女問わず人気の「谷根千」エリアが。谷根千散歩の帰り道に、「妖怪★いちご大福」を連れて帰路につくというのも良いかもしれませんね。
株式会社大藤/江戸うさぎ
東京都荒川区西日暮里2-14-11
JR日暮里駅から徒歩7分
03-3891-1432
9:00~17:30
定休日:日曜・祝日・臨時休業日
※「妖怪★いちご大福」の今シーズンの販売は終了しました。
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