最先端のITを活用したいちご栽培技術!ここがすごいぞBEST5

いちご農学部

みなさんこんにちは!
ミプーです。
ミプ―S

百貨店で1粒1000円で売られている「ミガキイチゴ」。
今回は、そのブランドいちごを作る、宮城県山元町にある株式会社GRAさんを訪問し、
その技術がどういったものなのか、そしてこれからどんな展開をしていくのかを聞きに行ってきました〜♪
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この会社は、被災地に産業と雇用を創出するため、
「10年、100社、10,000人の雇用機会を創出」をミッション として、
震災直後の2011年4月に設立しました。

ガイアの夜明けやNHKの番組放送、インターネットのニュースでも度々話題になっているので、
ご存知の方は多いのではないでしょうか。

みなさんは、
「え〜!機械的にいちごなんて作れるの?」
「いちごは愛情をこめて人間が作るからこそ美味しいんじゃない?」
などと思ったりしませんか?

実は私も始めはそう思っていましたが、行って話を聞いたら180度考えが変わりました!
ITを活用するからこそ愛情がこもっていることが分かったのです。

ITだからこそできる、いちごにかける愛情
それは、
このIT栽培には日本のいちごを守っていくという思いがあるからです。
長年かかって習得するいちご栽培技術を、誰もが短い期間で取り組める仕組みを開発し、世界でもレベルの高い日本のいちご栽培を未来へ継続していこうとしているのです!

農業全般にも言えることですが、いちご農家さんが日本からどんどんいなくなっています。
実際いちごの生産量は、2009年は全国で168,100トン、2013年は151,800トンと、年々減り続けています。それに対し、輸入いちごは、3,278トンから3,517に増えているんですよ。(東京税関 調査部 調査統計課資料より)

そして、IT栽培は環境に優しい配慮がされています。
通常農産物を育てるとき、必要以上に農薬を散布したり、温度を高くしたり低くしたり、肥料を与えたり、感覚に頼った対応をせざるを得ません。
このITを活用する技術では、あらゆる環境が数値として分かるので、余分なことは一切しなくて良くなるのです。

ということで、
この最先端いちご栽培技術のすごいところBEST5をご紹介しますね!

最先端のいちご栽培!ここがすごいぞBEST5

5位 必要な栄養状態を完全にコントロール!
実は、高床式になっている部分には土ではなく、スポンジ状のものに肥料を入れたものを土の代わりに使っています。
上に乗っている黒いチューブを通して水と肥料を運んでいきます。いちご栽培は栄養管理が難しいと言われているのですが、この装置によって栄養の濃度管理が可能になるのです。
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4位 昼と夜の環境を自動で作りだせる!!
いちごは、昼の長さ夜の長さに影響される植物です。
通常冬に収穫するいちごを、季節を変えて夏に収穫できるようにするには、冬の日照と同じ環境を作りだす必要があります。
そこで必要なのがこの写真の黒いカーテン!
これが自動で一面に広がるとハウス全体が暗くなります。いちごに夜が来たと思わせることができるという訳なんですね。
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3位 湯たんぽ、保冷材のような装置がエコロジカル!

いちごは温度にとってもデリケートな植物。
この、温度をキャッチする最も重要な場所が「根元」です。
そこで、写真の白いチューブに、冷水や温水を通すことにより、保冷材や湯たんぽのように根元の局部だけを冷やしたり温めたりすることにより、いちごが感じる温度をコントロールするという訳です。
最小限のエネルギーで、いちごにとって最適な状態が保たれるということなんですね。
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2位 浸水に影響されない! 地面から離れたところで栽培!
塩水により土の状態が栽培に適さなかったということもあり、土の状態に左右されない栽培にするため、「高設養液栽培」という地面から離す栽培方法を取っています。これは、腰の高さぐらいなので収穫もしやすくて便利という利点もあるんですよ!
そして、台湾との共同研究として、1株ずつバケツで育てる方法にも取り組んでいます。この方法だと空間を有効利用できるから、反収が増えるという訳ですね!
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1位 パソコンで環境を自動コントロールできるところがすごい!
パソコン内に栽培に適した数値というものをあらかじめ設定しておくと、ハウス内のCO2濃度、湿度、温度などが自動で最適な環境にコントロールできます。
写真内、上から吊り下げられた白い四角いボックスが数値を測るための装置。
なんと、インドにある農場の環境もここでコントロールしているということです。
このシステムがあれば世界中の栽培管理ができるという訳なんです!
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そして番外は!
社長の岩佐大輝さんです。
脅威のスピードでここまで会社を大きくしているのは、人を巻き込む力、情熱、そして人柄の良さが成せる技なのでしょう。
指の先まで自社のロゴという、お茶目な遊び心も忘れないとても素敵な方でした。
「これからは東北に大勢の人が来て楽しんでいってもらい、地域の活性化にもつなげていきたい」と、岩佐社長。
大きな視点、細やかな視点の両方を持ち合わせる柔軟さとビジョンが人を惹きつけるのですね。
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誰もが作れるいちご栽培を目指して 新規就農者をサポート
GRAさんは、今年の4月に、5億の資本でGRAアグリプラットホームという子会社を立ち上げました。
この会社では、栽培技術から販売までを新規就農者へ丸ごとサポートしていくという事業を行うとのこと。誰でもがこのIT栽培の技術を使っていちご栽培ができるようになるのです!
さて、気になる導入費はいくらぐらいなのでしょうか?
ハウスの設置やITの導入、ノウハウ研修などを全部含めて3,000万円〜5,000万円ということです。ちなみに通常栽培の場合でも2,000万以上は必要です。
通常、投資した分の回収は15年ぐらいかかるということですが、GRAアグリプラットホームでは、10年もかからずに回収できることを目指すということです。

この技術を導入しようと、早速、記念すべき第一号の方が10月から研修に来ているということです!
日本のITいちご栽培は着々と進んでいるのですね。
皆さんも是非ご興味がありましたら、いちご栽培をしてみませんか?

※いちご大学では、2016年2月ごろに、GRA最先端のミガキイチゴ狩りツアーを実施予定です!
お楽しみに〜!

株式会社GRA
http://www.gra-inc.jp/

参考
東京税関 調査部 調査統計課資料
http://www.customs.go.jp/tokyo/content/toku2608.pdf#search=’%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%94%E7%94%9F%E7%94%A3%E9%87%8F+%E6%8E%A8%E7%A7%BB’

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コメント

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