いちご大学アカデミア生が農園研修するの巻~「有野実苑オートキャンプ場@イチゴハウス」

いちご大学アカデミア

4月末〜5月初旬にかけて、いちご大学アカデミアで同期生のすずきちこさんご家族が経営する有野実苑オートキャンプ場のイチゴハウスで、研修をさせていただきました。それについてレポートにまとめましたのでご覧ください!!

いちご大学アカデミアの同期生であるすずきちこさんと。

【イチゴの仕事をすることになったワケ】  

もともと成田空港で某エアラインの飛行機を整備していた私ですが、いろいろあって(長くなるので割愛、興味ある方は個人的にどうぞ)転職先を探していました。

そこに、ママ友である農業法人アグリシアJAPANの津田代表が、「新規事業でイチゴ栽培を始めるんだけど、一緒にやらないか」と声をかけてくれました。もともと農業に興味があったこともあり、渡に船というわけで、昨年12月から農場で働いています。

代表が用意してくれたイチゴの本や、イチゴ栽培に関する動画で勉強を進めるうちに、イチゴ栽培はアグリシアJAPANで育てている他の作物とは違い、「教えられるのを待っているだけではダメだ、自分から取りに行かなければ」と気付きました。

読み進めていくうちに、イチゴ栽培は技術力なんだと分かってきました。知識を集め、技術を高める。「なんだ、整備と一緒じゃん!」と気づきました。

【有野実苑で研修をすることになったいきさつ】

いちご大学アカデミア入学式でご近所同士だと分かった翌日、なんとちこさんが私の会社を訪ねてきてくれました。

その時はちこさんは配送の途中で、ご挨拶しかできませんでしたが、おいしいイチゴを一箱置いていったくれました。社員一同感激して、いちごを美味しく頂戴しました。

その後、メッセンジャーでやり取りをするうちに、ちこさんから、イチゴの収穫を体験してみないかと提案をいただきました。

知識と経験は技術の両翼。どんなに知識を増やしても、経験しなければわからないことはたくさんあります。イチゴの作業経験ゼロからイチゴ作りを始めることを不安に感じていた私にとって、こんなにありがたい提案はありません。ぜひにとお願いしました。

有野実苑さんのイチゴの収穫は朝の7時から2時間くらい。私の会社はこの時期、午前中スイカの交配で忙しく、抜けることは無理なので、出勤前の7時から8時の1時間、体験せてもらうことにしました。ちょうど良く、雨で仕事が休みになった日もあり、3時間近く作業させてもらえる日もありました。

いちご農園です!

【有野実苑オートキャンプ場について】

ちこさんのご家族で経営されているキャンプ場です。私の住む富里市のお隣の山武市にあります。もともと旦那様のご実家の梨園をキャンプ場に造り直したそうです。

敷地内の畑で年間通していろいろな作物を栽培していて、収穫体験ができることでキャンパーたちに人気があります。2年前からイチゴ狩りを始め、キャンプのお客さまだけでなく、一般のお客さまも楽しむことができます。

敷地内にはイタリアンレストランも営業されており、こだわりの地元野菜を材料として使っているそうで、とてもおいしそうです。朝収穫したイチゴもスタッフさんが運んでいたので、何か形を変えて出てくるんだろうなあと想像していました。今度ぜひ伺ってみたいと思っています!

【有野実苑で学んだこと】

①収穫  

有野実苑にはイチゴのハウスは南棟、北棟の2棟と、苗のハウス1棟があります。イチゴの南棟北棟を手前と奥ふたつのエリアに分け、一日交代で収穫をしていました。

品種は7種。2段のひな壇の高設栽培です。スタッフさんたち数人と、誰がどの品種を摘むか、コミュニケーションを取りながら収穫していきます。私は、私の会社で今年から栽培予定の「真紅の美鈴」を担当しました。

・気温が上がるとイチゴが軟らかくなりすぎて触れなくなるので、収穫は早朝に終わらせる。

・イチゴの体を触らないように、茎を指で挟み、ガクの部分から摘む。

・茎もイチゴを傷つけるため、イチゴ側に残さないように。 ・全体が赤く色づいたものを収穫する。 ・株の裏側に隠れているイチゴを見落とさない。

・傷んだイチゴは捨て用のバケツへ。 ・イチゴを重ねない。2段積み厳禁!いっぱいになったらカゴを替える。

・イチゴは摘んでるだけで癒される〜

②選別

1時間半くらいで収穫は完了し、カゴのイチゴを選別用の小屋に運びます。 有野実苑のイチゴは、全7種を1箱に入れて販売しています。イチゴの品種と写真の説明書きが添付されていて、食べ比べができておしゃれ☆

・あたり…手や物があたった跡がついたもの。

・ぶちゃ…形が悪いもの。 →加工用として活用へ。

・ズル剥け…表面の皮が剥けてしまっているもの。

・タネの周りがひらいているもの。→ヘタを取って冷凍 ・小粒…小さいもの →ジャム用(規格外のイチゴも無駄にさせない、ちこさんのイチゴ愛がすごい! )

③管理作業

スタッフさんたちは午前中はキャンプ場のお仕事をされ、午後からイチゴの株の管理作業に入ります。私は本業の雨休みの日にお邪魔させていただきました。

・かんざし(イチゴを摘み終わった枝、花序)摘み ~イチゴ狩りのお客さまから見苦しくないように、キレイに取る。ハサミを使わなくても横に引けば取れる。

・葉かき ~枯れた葉、立ち上がっていない葉は取ってよい。時期によって残す葉の枚数は変わる。

・ランナー ~ランナーは全て取る。 実際にかんざしや葉を取るのは初めてでした。どちらに引けば簡単に取れるか、考えながらやってみました。 スタッフさんたちが、お客さま目線で作業されていることが印象に残りました。

④サービスの心

イチゴ狩りをしていると、盗難の被害が出るという話を農家仲間から聞いて、我が社の経営陣が心配している話をちこさんにしました。

ちこさんは、 「お客さまの心はこちらの対応で変わる。例えば、イチゴ狩りが残り10分の時、『あと10分です。急いでください』と言うか、『残り10分ですが、多少遅れても大丈夫ですから、満足するまで食べていってください』と言うかでは、受け取り方が違うでしょ」 と、答えてくれました。

この言葉は私の心に深く刺さりました。

アグリシアJAPANは4代続く続く生粋の農家。私も、整備士だった二十数年間、お客さまと直接関わったことはほとんどありません。キャンプ場でたくさんのお客さまと接してきたちこさんやスタッフのみなさんに、教わるべきはここだったのです。

スタッフさんが、イチゴ狩りのお客さまに対応するところを見ていても、その優しさや心遣いが感じられました。ちこさんの考えが、スタッフのみなさんにも浸透しているのがわかりました。

アグリシアJAPANも、お客さまにまごころを持って接することができる会社になりたいです。

【ステキな加工品たち】

・イチゴデニッシュ  千葉県佐倉市のマルスベーグルさんというパン屋さんで売っている、ありのみイチゴを練り込んだデニッシュ。おいしい!マルスベーグルさんにはその他にもありのみイチゴを使ったいろいろなパンがあります。

・削りイチゴ  みんな大好き削りイチゴ。有野実苑さんでは、予め削っておいたイチゴを盛り付けます。3層の練乳がうれしいですね!

・イチゴドレッシング  キレイなピンク色のドレッシング。酸味が野菜に合います!

・チコリコMAX  スパイスハーブ粉末醤油。キャンパーさんたちは肉に振り、私は白ごはんにかけます!チコリコMAXらいすちっぷ(煎餅)も、あと引く美味しさ。

※食べていないけど気になっているもの  イチゴあんパン、イチゴバター、T&H Jam Factoryのイチゴジャム そして、さんむRED!アサヒビールとコラボしたイチゴビール。飲みたいけど帰りの足がない…キャンプ場にお泊りですね!

わずか2年でたくさん商品を生み出した、ちこさんのイチゴ愛。ラーメン屋で隣に座ったパン屋さんにイチゴを売り込んだエピソードは、スタッフさんたちの間で、もはや伝説と化しています。

【まとめ】

有野実苑さんのイチゴ狩りは終了し、私の研修も終わりました。朝の収穫作業3回と、午後の管理作業1回の短い期間でしたが、実際にイチゴの実、葉、株に触れ、感触を知ることができました。

この機会を設けてくださったちこさんへの感謝の気持ちは、言葉では言い尽くせません。また、急にお邪魔した私を快く受け入れ、ひとつひとつ丁寧に教えてくださったスタッフのみなさん、リーダーの宮内さん、本当にありがとうございました。 苗の作業も勉強したいので、またよろしくお願いします!

アグリシアJAPANでは、今月からイチゴハウスの工事が始まります。苗は購入したものを使いますが、8月に土を入れ、9月に定植予定です。それまで数ヶ月の貴重な時間を無駄にせず、知識を深めていきたいです。

かつて空港で技術者として働いてきたように、これからは畑でイチゴの技術者を目指していきたいです。

●関連サイト

有野実苑オートキャンプ場

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レポート:いちご大学アカデミア一期生 柏倉

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