今回は、美味しいいちごのお菓子を作るために、自社で栽培から手掛けておられる“完熟いちご菓子研究所”の太田垣さまにお話を伺うことができました。
兵庫県北部の養父市八鹿町にある完熟いちご菓子研究所は、贅沢にいちごを使った7層からなる宝石フロマージュをはじめとして、ジェラートやパンケーキ、ミルクプリンを販売されています。
当初はお菓子作りだけに従事していたにも関わらず、いちごの栽培まで行うようになった理由とは?
その経緯や思いについて語っていただきました!
完熟いちご菓子研究所を設立した経緯について教えてください。
元々、この土地で慶応四年から谷常製菓として和菓子も洋菓子も手掛けており、今年で150年を迎えています。そして、この度、谷常製菓を母体として、新しいことをしたいと考えて3年前に、完熟いちご菓子研究所ができました。
いちごは以前から使っていたのですが、どうしても市販のいちごというのは固く、味もあまりしない時期があります。当研究所では、「どうしても美味しいいちごを使った、美味しいお菓子を作りたい」という思いから、それであればいちご作りから始めてみようということがきっかけで始まりました。
素人からのいちご作りは、とても大変だったのではないでしょうか。
本当に何もわからないところから始めましたので本当に大変でしたが、色々と専門家の先生方に教えていただきながら栽培してまいりました。問題が生じることもありますが、その都度、色々と試行錯誤し、解決をしながら作っているところです。頑張ります!
完熟いちごとありますが、どのような種類を栽培されているのですか?
これまで様々な種類を試したのですが、今年は“さがほのか”を栽培しています。やはり、実もしっかりしていますし、形も割と綺麗で整っていますので、今年はそれのみを栽培しています。
ちなみに、昨年は紅ほっぺも栽培していました。紅ほっぺは、中が赤いのでカットした面はすごく綺麗なのですが、傷みが早かったりしますので、今年は栽培しておりません。
いちご農園はどのくらいの規模なのでしょうか。
今のところ、ハウス一棟で行っています。いちごの株数からいきますと、今年は840株になりますね。
当面は、この規模で続けていくつもりです。
研究所の見学などはできるのでしょうか。
通常は公にしていないのですが、見学したいという方がいらっしゃった場合は見学することは可能です。
ちなみに、1/11(木)13:00〜14:30まで、いちごの日に先駆けて試食会を予定しております。いちごを栽培しているところも見られるかと思いますので、機会がありましたら是非、お立ち寄りください。
なぜ、いちごにこだわったお菓子を出していこうと思ったのでしょうか。
自社でいちごを作ることによって、仕入れたいちごを使うよりも、ふんだんにいちごを使うことができます。そのメリットを生かし、他には真似の出来ない、いちごをたっぷり使用したお菓子を作りたいというのが一番ですね。
他社のいちご菓子よりも、より一層、いちご本来の美味しさや甘み、味などが直接伝わるような、そんなお菓子をお届けしたいと思っています。
フロマージュ以外にも、プリンやパンケーキなどがありますが、年々ラインナップが増えているのでしょうか。
最初は、宝石フロマージュという7層から成るいちごのチーズケーキから始まり、その一種類だけだったのですが、同じ年の夏に、“完熟いちごジェラート”の販売を開始しています。こちらはプレミアム・ストロベリーとストロベリー・チーズケーキの2種類があり、プレミアム・ストロベリーのほうは内容量の45%に生のいちごを使っていますので、本当にいちごを食べているようなジェラートに仕上がっています。
そして、次の年には“完熟いちごパンケーキ”を作っています。今までは、割と高価な商品を取り扱っていたのですが、もう少し手軽でお土産にお使いいただけるようなものを作りたいということで、いちご風味の生地に特製のいちごミルクのクリームをたっぷり挟んだパンケーキを作りました。
そして、最後に販売を始めたのが“完熟いちごミルクプリン”です。こちらはいちごミルクプリンの上に、完熟いちごのソースを載せた華やかなプリンとなっていますので、母の日などには大変好評です。
これらの商品について、いちごの収穫量もかぎられておりますので現在は、ネット限定ということですすめております。実は、1/15はいちごの日ということで、ちょうどロールを試作中ですので楽しみにしておいてください。
フロマージュを最初に作られた理由についてお聞かせください。
最初の商品は、すごくこだわったものを目指していました。
「もっといちごの味が出るほうがいい」「いちごだけでは少し物足りないのでチーズを入れてみよう」「もっと違った食感が欲しい」など、何度も試作を重ねています。いろいろ検討していくうちに7層になってしまいましたが、非常に手間や時間をかけて、いちごの味もしっかりお伝えできるようなものに仕上がっています。
また、デザインにもこだわり、上にはピスタチオでいちごの葉をイメージした飾りを載せています。こちらは、おかげさまで一番の人気商品となっていますね。
商品の販売時期などは限られているのでしょうか。
当初は生産量の検討がつかず、いちごが取れなくなった時期は販売できなかったのですが、今は計画的に販売しておりますので年間を通して提供させていただいております。
最後に、ここだけは知っておいて欲しいというところがあれば
いちごの美味しさが本当に伝わるようなお菓子を作っておりますので、いちごを感じながらお楽しみいただければと思います。
<まとめ>
今回は、美味しいいちごのお菓子を作るために、いちごの生産まで手がけるようになった“完熟いちご菓子研究所”の太田垣さまにお話をじっくりとお伺いしました。
もっとも糖度が高くなるまで完熟させたいちごは、甘みが強くとてもジューシー。そんないちごを贅沢に使ったお菓子は、なかなか他では手に入らないのではないでしょうか。
完熟いちご菓子研究所のホームページでは、こだわって作られたお菓子はもちろんのこと、いちごを生産している様子も見ることができます。気になった方は、お取り寄せをして、ぜひ味わってみてくださいね。
関連サイト
完熟いちご菓子研究所
http://www.kanjyukuichigo.com
株式会社 谷常製菓
http://www.tanitsune.jp
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