栃木県の新種いちご「とちあいか」「ミルキーベリー」の魅力にせまる

いちご品種学

いちご王国・栃木県で開発され、2020年から一般栽培が開始された新品種「とちあいか」と「ミルキーベリー」が、栃木県内のいちご狩りや、市場で人気となっています。特にとちあいかは、とちおとめやスカイベリーをしのぐ勢いで市場に出回り、多くのいちご好きの心を捕らえています。

「とちあいか」ってどんないちご?

とちあいかは、栃木県農業試験場いちご研究所によって開発されたいちご。2011年度から「栃木32号」と「09-48-5」を交配し、その実生から選抜育成されました。2018年には「栃木i37号」として品種登録出願し、さらに2020年に「とちあいか」と名称で商標登録。この名には、全国で愛される栃木の果実になってほしい、という願いが込められています。

キュートなハート型のいちご「とちあいか」

とちあいかは、鮮やかな赤い果皮と、艶やかな光沢を持つ、果汁たっぷりの瑞々しいいちご。酸味が少ないために甘さが際立ち、とても甘く感じます。ヘタの部分がへこんでいるため、縦にカットするとハート型の断面となり、その可愛らしいフォルムも人気となっています。

病気にも強く収穫量も多い期待の品種

さらに、とちあいかは、生産農家にとっても育てやすい品種。炭疽病や萎黄病に強く、収穫期間も長く、収穫量も多いからです。しかも大きな実が生り、味も形も魅力にあふれているので、これからの栃木県のいちごの主力となっていきそうです。

ミルキーベリーってどんないちご?

「ミルキーベリー」もまた、栃木県農業試験場いちご研究所によって、6年の歳月をかけて開発されたいちごです。ミルキーベリーは、白いちごの「はつ恋実生系統」を種子親、淡赤色の「09-52-1」を花粉親として、2012年に交配を行い選抜を重ね、2018年に「栃木iW1号」として品種登録出願されました。さらに2019年には「ミルキーベリー」という商標登録名となり、栃木県初の、令和生まれの白いちごとして期待を集めています。

ミルキーベリーってどんな味

ミルキーベリーは、従来のいちごと少し違う、不思議な美味しさを持っています。まず、ひと口かじると、トロピカルな芳香がフワっと広がります。そしてねっとりと感じるほどの滑らかな食感とともに、やわらかな甘みがジュワジュワっと来るんです。まさに、ミルキーないちご!

ミルキーベリーの大きさは?

ミルキーベリーは大粒のスカイベリーよりも小さいものの、とちおとめよりも大きく、収穫量も多い品種。とちあいかや、小さめのスカイベリーと同じような大きさなことから、紅白の抱き合わせて売っているところも多いようです。

「とちあいかのいちご狩り」ができるファームは?

小山市 「いちごの里」https://www.itigo.co.jp/fruit/ichigo/
益子町 「益子ストロベリーファーム(道の駅ましこ)」http://m-mashiko.com/
鹿沼市 「ベリーズファン」http://www.berryzfun.jp/
宇都宮市「福田いちご園」http://www5f.biglobe.ne.jp/~fukuda-ichigoen/
壬生町 「みぶストロベリーファーム」https://mibu-ichigo.com/
那須町 「那須高原農園 いちごの森」https://www.okashinoshiro.co.jp/facilities/ichigo/ 
その他多数

「ミルキーべリーのいちご狩りができるファームは? 

小山市 「いちごの里」https://www.itigo.co.jp/fruit/ichigo/
那須塩原市「千本松牧場いちご園」https://www.senbonmatsu.com/strawberry/

※ とちあいか・ミルキーベリーは「道の駅みぶ(みぶハイウエィパーク)」「道の駅日光 日光ニコニコ本陣」「道の駅にのみや」「道の駅うつのみや ろまんちっく村」「道の駅ましこ」や、産直栽培しているファーム「山川いちご園」「いちごの里」などでも販売しています。

とちあいか&ミルキーベリーのひんやりスイーツが食べたい!

「とちあいか」「ミルキーベリー」を、贅沢に使ったひんやりスイーツ、食べたいですよね。栃木県内でも、とちあいかやミルキーベリーを使ったひんやりスイーツが食べられるお店は、まだまだ希少。ここからは、わざわざ出かけても食べたい!と思える、とちあいかのスムージーボンボンと、ミルキーベリーのパフェが食べられるお店をご紹介します。

朝摘みとちあいかタップリ!「いちご日和」のボンボンスムージー

ボンボンは韓国発祥の人気スイーツで、フルーツをたくさん使ったパフェみたいなスムージーです。栃木県南部にある小山市の「いちご日和」は、良質ないちごを生産する「篠原ファーム」の直営店。朝摘みの完熟いちごをたっぷりと使ったスムージーやパフェ、スイーツを楽しめるとあって、噂を聞きつけたいちご好きが、遠方からも集うスポットとなっています。

そのラインナップの中に、朝摘みとちあいかがタップリのった「とちあいかスムージーボンボン(1000円)」があります。

とちおとめよりも大粒で、ハートの形が可愛い「とちあいか」は、写真映えも抜群。一粒、ハートの断面を見せてくれるいちごがあるのもキュート! スムージーには、濃厚なとちおとめがタップリ使われていて、爽やかな酸味と香りが抜群のおいしさです。

<イチゴ日和の基本情報>
住所:栃木県小山市小薬70−2
営業時間:10:00~18:00
定休日:無し(6~10月は月曜定休)
公式サイト:https://ichigo-biyori.com/

ミルキーベリーてんこ盛り!いちごの里「アンジェ・フレーゼ」

小山市の「スローライフリゾート いちごの里」は、テレビや雑誌でもよく紹介されている、人気のいちご狩り&いちごグルメスポット。広い敷地の中には、レストランやカフェが併設されています。その一つ「カフェ・アンジェフレーゼ」では、11月下旬~5月頃までの期間限定で、自家ファームの摘みたていちごをたっぷりと使ったスイーツが登場します。

いちごと生クリームが溢れんばかりの「天使のパンケーキ」で有名なアンジェ・フレーゼですが、ここのパフェもすごい!特にミルキーベリーの最盛期には、期間限定・数量限定で「ミルキーベリーのパフェ(1890円・練乳付き)」が登場します。希少な高級いちごのミルキーベリーが、アイスクリームの中にも、生クリームの外にも、これでもかっ!というほど積み上げられている、贅沢なパフェです。

<アンジェ・フレーゼの基本情報>
住所:小山市大川島408 いちごの里内
電話:0285-33-1511
営業時間:9:00~18:00 (LO 17:30)
公式サイト:https://www.itigo.co.jp/restaurant/ange/

ジェラートの名店「伊澤いちご園」のミルキーベリーパフェ

栃木県南部下野市の「道の駅しもつけ」の中にある、伊澤いちご園はジェラート好きを唸らせるジェラート専門店。ジェラート・マイスターの中井洋輔氏率いる阿佐ヶ谷のジェラート専門店「Gelateria SINCERITA(シンチェリータ)」で修行した店主と、ジェラートの本場イタリアの星付レストランで修行したシェフ、そして経験豊かなパティシエたちが、絶品のジェラートを作り出しています。特にいちごのフレバリーは、自家農園の完熟いちごを使用。味、香り、舌触りと、もうウットリと、ため息が出ちゃうおいしさ!

伊澤いちご園では、とちおとめや、とちあいかなどを使った「いちごパフェ」を提供していますが、週に1~2度ほどのミルキーベリーの収穫日には、「ミルキーベリーのパフェ(1000円)」が出現することも!

このパフェが、また、すごく手が込んでいるんです。パフェの底から順に、ミルキーベリーのマリネ、自家製パティシエール(カスタード)、フランボワーズソース、パイ生地、ホイップクリーム、スライスしたミルキーベリー、ジェラート2玉(苺のソルベ、ミルク)が重ねられ、最後にホイップクリームと半切りにしたミルキーベリーがのせられます。パフェに使われるいちごは12粒、パフェの総重量の半分以上もの完熟いちごを使っているゴージャスなパフェです。

<伊澤いちご園の基本情報>
住所:下野市薬師寺3720-1 道の駅しもつけ内
電話:0285-38-7188
営業時間:通常10:00~18:00、6~8月10:00~19:00
定休日:第1・3水曜日(定休日が祝日の場合は営業)
公式サイト:https://www.ichigonogelato.jp/

栃木は遠くて来れないあなたに

とちあいかもミルキーベリーも食べたいけれど、栃木は遠くていけないわ…という方におススメなのが、ふるさと納税。とちあいかとミルキーベリーの抱き合わせ商品もありますので、ぜひ検索してみてくださいね。

<いちご大学公認ライタープロフィール>

フルリーナYOC

栃木県在住。美味しいものが大好きライター。精神年齢は学生時代から進化せず、音楽講師、トラベル・グルメ・動物ライター、合唱曲の作詞など、好きなこと興味あることは我慢ができず、いろいろなことに足をつっこんでいます。いちごは幼いころから大好きですが、いちごファーム、いちごスイーツの取材で、ますますいちごLoveに。栃木県のいちごを中心に、いちご、いちごスイーツの魅力を発信していきたいです。

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