「とよのか」や「あまおう」など抜群の美味しさを誇るイチゴを開発してきた福岡は、日本有数のイチゴの名産地。
土産品にもイチゴ味のものが多いです。
また、福岡だけでなく佐賀や熊本など九州各地でも新品種の開発が進んでいます。
そんなイチゴ大国九州で見つけた、本気度100%のあまおうスイーツ二種類をご紹介。
さらに、熊本県で開発された期待の新品種「恋みのり」を実食レポートします。
福岡県産あまおう苺加工販売所「伊都きんぐ」の「どらきんぐ」
福岡空港に降り立った途端、福岡のイチゴへの情熱を見せつけられるような一品に出会ってしまいました。
到着ロビーにあった大きなイチゴの看板に誘われ、向かったのは福岡県産「あまおう」を使ったスイーツの専門店「伊都きんぐ」。
福岡空港店以外にも福岡県内に5店舗と東京調布に店舗を持つ大人気店です。
「伊都きんぐ」がどれくらい本気なのかというと、なんと看板商品である「どらきんぐ」(どら焼き)に合う「あまおう」を追求するあまり、自社で品種改良まで行ってしまう程。
「伊都きんぐ農園」では自社製品に使用する「あまおう」イチゴの栽培を行う他、品種改良や新品種の開発に取り組んでいるのだそうです。
通常の和洋菓子店では、イチゴの味に合わせてスイーツの味を作っていくというのが一般的な考え方。
それに対し、「伊都きんぐ」はまさに逆転の発想と言えます。
「あまおう」にこだわりぬいた「あまおう」専門スイーツ店ならではの極め方なのでしょう。
店舗に到着すると、なんと一番人気の「どらきんぐ生」は売り切れ中。
そこで「どらきんぐ生・塩バニラ」を購入することに。
期待しながら半分にカットしてみると、「あまおう」が丸ごと一粒入っていました。
さすが「あまおう」、イチゴの断面が綺麗に真っ赤です。
その周りには、餡子と塩バニラクリームが層のようにイチゴを覆っています。
これぞまさに萌え断。
まずは赤、白、黒、茶色の色のコントラストを愛でましょう。
通常のどら焼きに比べ、どら焼きの皮は比較的薄くもっちりとした食感です。
そのおかげで、どら焼きを口に入れた瞬間にイチゴのジューシーさを堪能することができます。
程よい塩加減のおかげで、ボリューム満点のどら焼きもペロリと平らげてしまう事ができました。
伊都キングの店舗情報はこちらから
期間限定、福岡限定の「苺ひよ子」
東京銘菓として購入することも多い「ひよ子」。
そのルーツは実は九州にあるという事をご存知ですか?
銘菓「ひよ子」は福岡の「吉野堂」で生まれ、その後東京オリンピックを機に東京進出を果たし「東京ひよ子」が誕生。
以来、東京を代表する銘菓として多くの人々に愛されてきたのです。
そんな元祖「ひよ子」を製造する福岡の「吉野堂」では、冬限定且つ福岡限定商品として「苺ひよ子」が販売されています。
一見通常の「ひよ子」と変わらぬ見た目ですが、中の餡子に秘密があります。
なんと、「苺ひよ子」の中身は、白餡に本物の「あまおう」を練りこんだイチゴ餡なのです。
ひよこちゃんには申し訳ないと思いながらも、まずは「苺ひよ子」を半分にカット。
するとそこには想像に反して意外と地味なピンク色の餡が。
見た目だけでは、これがイチゴ味だとは気づかない方もいるかもしれません。
しかし、「苺ひよ子」を侮るなかれ!カットした瞬間、フレッシュなイチゴの香りがフワッと漂ってくるのです。
そして口に入れると、まるでイチゴそのものを味わっているような本物感。
多くのイチゴスイーツが「見た目」のインパクトを重要視するのに比べ、「苺ひよ子」は中身で勝負の逸品と言えるかもしれません。
もちろん、「ひよ子」ならではの上品な味わいと可愛らしさはそのままなので、「ひよ子」ファンも大満足することでしょう。
「苺ひよ子」は期間限定でオンラインショップでも購入可能です。
甘い香りとシャキッとした食感のコントラストが絶妙!阿蘇の「恋みのり」
さて、福岡滞在中に地元のスーパーでブラブラと買い物をしていた時に発見したのが、こちらのイチゴ。
「あまおう」がずらりと並ぶ中、艶やかな表面と甘い香りでひときわ目を惹く存在の「恋みのり」は、なんと平成28年に品種登録が出願されたばかりの新品種ということ。
九州内でも最近ようやく広く流通するようになってきた期待の新品種という噂を聞きつけ、1パック購入してみる事に。
手のひらに乗せると、ずっしりと重量感すら感じられる程の大きさ。
「あまおう」に引けを取らない立派なサイズ感です。
実だけでなく葉や種まで色鮮やかでつやつやしています。
見事な逆三角形は「これぞイチゴ!」と思えるような正統派の形です。
「恋みのり」の一番の特長は、その収量性の高さだと言われています。
比較的省エネで栽培が可能な「恋みのり」は、大量生産に適した品種として今後さらなる生産が見込まれているのだそう。
また「恋みのり」は品種登録出願と同年に発生した熊本地震からの復興のシンボルでもあります。
イチゴを通じて想いが叶うようにという願いが「恋みのり」という名前に込められているのです。
さて、試食前に「恋みのり」を半分にカット。
断面はなんと真っ白。表面の鮮やかな赤色からは想像していなかった色に一瞬驚きました。
断面はみずみずしく、今にも果汁が溢れんばかりという様子。
それでは実食です。
想像以上に弾力があり、噛み応えがあります。
甘みも酸味も程よく、あっさりとした味わい。
「あまおう」のような凝縮された旨味ではなく、どちらかと言うと夏イチゴの味わいに近いです。
しかし香りだけはどのイチゴよりも強いかもしれません。
表面と中身の色のギャップに、強烈な香り。
「恋みのり」は五感で味わうイチゴとも言えるかもしれません。
弾力性があり輸送にも適しているという事なので、今後全国的に流通する可能性がありそうですね。
九州はやはりイチゴ大国だった!
今回の福岡旅行では、特別な場所に出かけなくても、空港と地元スーパーだけで九州らしいイチゴ三昧な生活を満喫することができました。
さすがイチゴの名産地、福岡です。
博多が誇る「あまおう」を使った絶品スイーツに、ボリューム満点の新品種「恋みのり」。
九州のイチゴに対する情熱を体感した旅となりました。
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